清瀬の庭
水の景色のある空間
清瀬市に新築を建てられたお施主様の息子様からの依頼でした。
ご両親が住むための家を工務店探しからされて、内装や建築素材に関してもこだわり木を基調として落ち着いた素晴らしい家でした。
外構、庭の方はほぼお任せで、ご両親様がゆったり、落ち着いた生活が出来る様な空間を希望されていました。
和室の窓から見える景色を良くしてほしいとのご希望もあったので、まずはその景色をビューポイントとして、水を使おうと考えました。
水が滴り落ちる波紋の景色、水面に反射して写る景色、水音、など水を使うことで多くの効果が期待できます。
茶庭に使われるつくばいを本来の目的ではなく、一つの水の景色としてつくり、そこから庭全体を構成していきました。
外周は中庭の雰囲気をつくるために天然の竹垣で囲い、既存石が多くあったのでつくばい周りや園路、景石に再利用しました。
中庭はつくばいを中心として、雑木や苔をはり、山の景色のような雰囲気に仕上げたのに対して玄関前はお客様を迎えるハレの場なので、中庭よりは歩きやすく、景色よりは用途に重点をおきました。
玄関前の中庭に続く駐車場にはコンクリートに緑や石を取り入れて、砂利の洗い出し仕上げにすることで全体が繋がり、まとまりのある外部空間に仕上げることができました。
完成後お施主様からはお褒めの言葉をいただき、毎日庭にでて掃除したり、水やりが楽しみになったとの感想をいただきました。
またお施主様が庭にでて掃除をしていると、近隣の方たちも外で落ち葉掃除をするようになり、一つの庭をつくることで町全体の環境にいい影響を与えることとなり、そこまで想定はしていなかったですが、作り手としては最高の結果を得ることができました。
今後もお施主様が庭とともに安らぎのある落ち着いた生活をしていただけるようサポートしていきたいと思います。